中学英文法

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現在完了:経験用法

1. ...したことがあります。(現在完了-経験:普通の文)

I have visited Okinawa once.

私は沖縄を1回訪れたことがあります。


ここでは、「(今までに)...したことがある」ということを表す表現を学びます。


次のふたつの文を比べてみてください。

音声を聴くI      visited Okinawa last year.  私は昨年沖縄を訪れました。(単なる過去の話)
音声を聴くI have visited Okinawa once.      私は沖縄を2回訪れたことがあります。(今までに経験した話)

visitは「訪れる」という意味の動詞ですね。

「visit Okinawa」 で 「沖縄を訪れる」という意味になるのですよね。

ひとつ目の文は「visit」が「visited」になっています。

これは「過去形」と呼ばれている物で、「単なる過去の話」をするときに使う形ですね。

ですからひとつ目の文は「沖縄を訪れた(単なる過去の話)」ということを伝えています。

ふたつ目の文は「visit」が「have visited」になっています。

実は、この「visited」は「過去形」ではなく「過去分詞」です。(私たちはすでに、「受動態」を学んだ時に、動詞には「過去形」の他に、「過去分詞」というものもあるということを学んでいますね。)

そして、実は「have visited」で「訪れたことがある」という意味になるのです。

ですから、ふたつ目の文は「今までに沖縄を訪れたことがある(今までに経験した話)」ということを伝えています。

ちなみに、「once」は「一度」とか「1回」という意味の言葉です。


ここまでの説明でわかった人もいるかもしれませんが、実は、「have+過去分詞」という形を作ると、「今までに...したことがある」という意味になり、今までの経験を伝える表現ができます。

このような表現を「現在完了形の経験用法」といいます。


それではさらに、いくつか「現在完了形の経験用法」の例文を学ぶことにしましょう。


Judy has visited Tokyo three times.

この文を詳しく見てみると次のようになっています。

Judy  /      has visited        /Tokyo /three times.
Judyは/(今までに)訪れたことがある/東京  /3回

→Judyは(今までに)3回東京を訪れたことがあります。

この文には、「has visited」という形が現れています。そして、この「visited」は「visit(....を訪れる)」の(過去形ではなく)過去分詞です。

「has visited」で「(今までに)訪れたことがある」という意味になります。

ところで、「have visited」ではなく「has visited」になっているのは、この文は、「Judy...」の文(つまり、Judyが主語の文)だからです。

「Judy...」は「she...(彼女は...)」の扱いをされるので、have ではなく has が使われるのです。

ちなみに、「three times」は「3回」という意味です。


I have been to Mt Fuji two times.

この文を詳しく見てみると次のようになっています。

I   /     have been          /to Mt Fuji /twice.
私は/(今までに)行ったことがある/富士山へ    /2回

→私は(今までに)2回富士山へ行ったことがあります。

この文には、「have been」という形が現れています。そして、「been」は「be(いる、ある、です)」の過去分詞です。

「have been」で「(今までに)行ったことがある」という意味になります。

ちなみに、「twice」は「2回」という意味です。

注意:「行く」という意味の動詞は「go」ですよね。

ところで、「go」の過去分詞は「gone」です。

ということは、「行ったことがある」と言いたければ、「have gone」になるんじゃないの?って思った人もいるかもしれませんね。

でも、そうじゃないんです。

実は、「have gone」は「行ってしまった(だから、今ここにいない)」という意味になるんです。

なんか、頭がこんがらかってきそうですね。

まぁ、難しい理屈は置いておき、

「have been to...」で「(今までに)...へ行ったことがある」という意味になり、

「have gone to...」で「...へ行ってしまった(だから、今ここにいない)」という意味になる、

というように覚えてしまうとよいでしょう。

ここで念のための注意です。

「there(そこへ)」という言葉の使いかたについてです。

「そこへ行ったことがある」といいたいときは「have been to there」ではなく「have been there」といいます。

どうしてかというと、「there」は「そこ」という意味ではなく「そこへ」という意味の言葉だからです。

つまり、「there」という言葉には「...へ」が内蔵されているのです。

ですから「...へ」という意味のことば「to」は必要ないのです。


「(今までに)...を訪れたことがある」とか「(今までに)...に行ったことがある」のような、現在完了の経験用法でよくつかわれるのが、回数を表す言葉です。

1回    once

2回    twice

3回    three times

4回    four times

5回    five times

・・・・・・

何回もたくさん    many times

などと言います。


補足:現在完了でも、短縮形が良く使われます。

I have visited... は I've visited...のように短縮されます。

She has visited... は She's visited...のように短縮されます。


それでは練習問題を解くことにしましょう。

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